AI活用概論

場面4:アルバイト先や地域のお店を紹介する画像を作る

7画像生成AI活用:視覚表現とコンセプト設計の応用
概論AI活用ChatGPTGeminiClaude基礎から学ぶ

この節で学ぶこと

前の節では、InstagramストーリーズやLINE告知で使える9:16の縦長画像を作りました。

今回は、アルバイト先や地域のお店を紹介するための画像を作ります。

この節で新しく習得する技術は、次の1つです。

商品・店内・雰囲気を伝える商用風ビジュアルを作る

ここでいう「商用風ビジュアル」とは、広告やSNS投稿、お店紹介ページに使えるような、見る人に魅力が伝わる画像のことです。

ただし、今回は本物のお店の写真を勝手に加工したり、実在しない情報を入れたりするのではなく、お店の雰囲気を伝えるイメージ画像を作る練習をします。


なぜお店紹介画像を作るのか

専門学生の皆さんの中には、飲食店、カフェ、アパレル、雑貨店、スーパー、コンビニ、イベント会場などでアルバイトをしている人もいると思います。

アルバイト先で、こんな場面はありませんか。

よくある場面画像生成AIでできること
お店のSNS投稿が地味雰囲気のある投稿画像案を作る
新メニューを紹介したい商品が魅力的に見える背景案を作る
店内の魅力を伝えたい温かい雰囲気のイメージ画像を作る
雨の日の来店を促したい雨の日でも行きたくなる画像を作る
店長にSNS改善案を見せたい投稿イメージを作って提案できる

これは、かなり実務に近い使い方です。

画像生成AIを使うことで、ただ「こういう投稿をしたら良さそうです」と言葉で説明するだけでなく、見た目のイメージとして提案できます。


今回作るもの

今回は、次のような画像を作ります。

項目内容
作るものお店紹介用のSNS画像
画像サイズ1:1、または4:5
使う場所Instagram投稿、Threads、LINE告知、簡単な提案資料
テーマ小さな地域カフェの紹介
見せる相手友人、地域の人、お店の担当者
目的お店の雰囲気や魅力を伝える
注意点実在しないメニュー名、価格、ロゴ、店名は入れない

今回のテーマ

授業では、例として次のテーマを使います。

小さな地域カフェを紹介するSNS画像

このテーマで、次のような雰囲気の画像を作ります。

木のテーブル、温かいコーヒー、焼き菓子、自然光が入る小さなカフェ。
若い人がSNSに投稿したくなるような、落ち着いていて少しおしゃれな雰囲気。

1. お店紹介画像で大切な3つのこと

1. 商品だけでなく「行きたくなる雰囲気」を作る

お店紹介画像では、商品を見せるだけではなく、見る人が「行ってみたい」と感じる雰囲気が大切です。

たとえば、コーヒーを紹介する場合でも、ただカップだけを見せるより、次のような要素があると印象が変わります。

要素伝わる印象
木のテーブル温かい、落ち着く
窓からの自然光明るい、居心地が良い
焼き菓子おいしそう、ゆっくりできそう
手書き風のメニュー個人店らしい
少し余白のある構図上品、投稿しやすい

画像生成AIを使うときも、「商品だけ」ではなく、「その商品がある空間」まで考えます。


2. 実在しない情報を入れない

お店紹介画像では、勝手に情報を作らないことが大切です。

特に、次のような情報はAIに入れさせないようにします。

店名
住所
価格
営業時間
割引情報
キャンペーン内容
実在ロゴ
実在メニュー名

なぜなら、AIが勝手に作った情報を本物のように見せると、誤解につながるからです。

この授業では、画像生成AIで作るのは雰囲気画像です。

正確な文字情報は、あとから人間が確認して入れます。


3. 写真っぽくするか、イラストっぽくするかを決める

お店紹介画像では、画像のスタイルも重要です。

スタイル向いている場面
写真風商品紹介、SNS投稿、お店の雰囲気紹介
イラスト風イベント告知、親しみやすい案内
雑誌風ブランド感を出したいとき
シンプル背景文字を後から入れたいとき
手描き風個人店らしさ、温かさを出したいとき

今回は、実際のSNS投稿に近い形として、写真風のイメージ画像を作ります。

ただし、実在店舗の写真ではなく、架空のカフェの雰囲気画像として作ります。


2. まずは設計メモを作る

今回も、いきなり画像を作るのではなく、先に設計メモを作ります。

ワークシート1:お店紹介画像の設計メモ

紹介したいお店の種類:

使う場所:

見せたい相手:

伝えたいこと:

主役の商品:

背景:

雰囲気:

色:

構図:

入れたくないもの:

画像サイズ:

記入例

紹介したいお店の種類:
小さな地域カフェ

使う場所:
Instagram投稿、LINE告知

見せたい相手:
友人、地域の人、カフェが好きな人

伝えたいこと:
落ち着いて過ごせる、温かい雰囲気のお店であること

主役の商品:
コーヒーと焼き菓子

背景:
木のテーブル、窓から入る自然光、小さな店内

雰囲気:
温かい、落ち着く、少しおしゃれ、個人店らしい

色:
ブラウン、白、ベージュ、暖かい光

構図:
中央にコーヒーと焼き菓子。背景は少しぼかす。上部に文字を入れられる余白

入れたくないもの:
店名、価格、住所、営業時間、実在ロゴ、人物の顔、細かい文字

画像サイズ:
1:1

3. 設計メモをプロンプトに変える

次に、設計メモをもとにNano Bananaへ入力するプロンプトを作ります。

プロンプト例

小さな地域カフェを紹介するSNS投稿用の1:1正方形画像を作成してください。

この画像は、Instagram投稿やLINE告知で使う想定です。
見せる相手は、友人、地域の人、カフェが好きな人です。

落ち着いて過ごせる、温かい雰囲気のお店であることが伝わる画像にしてください。

主役は、木のテーブルの上に置かれた温かいコーヒーと焼き菓子です。

背景には、窓から自然光が入る小さなカフェの店内を入れてください。
背景は少しぼかして、主役の商品が見やすいようにしてください。

雰囲気は、温かく、落ち着いていて、少しおしゃれで、個人店らしい印象にしてください。

色は、ブラウン、白、ベージュ、暖かい光の色を中心にしてください。

構図は、中央にコーヒーと焼き菓子を配置し、上部には後から短い紹介文を入れられる余白を作ってください。

画像内に文字は入れないでください。
店名、価格、住所、営業時間、キャンペーン情報は入れないでください。
実在するロゴやブランド名は入れないでください。
人物の顔ははっきり写さないでください。

ポイント解説

このプロンプトには、お店紹介画像に必要な条件が入っています。

指示役割
小さな地域カフェお店の種類を決める
SNS投稿用の1:1正方形使う場所に合わせる
温かい雰囲気お店の魅力を伝える
コーヒーと焼き菓子主役を明確にする
背景を少しぼかす商品を見やすくする
上部に余白後から文字を入れやすくする
店名や価格を入れない誤情報を避ける
実在ロゴを入れない権利の問題を避ける

4. Nano Bananaで画像を生成する

ここから実際に手を動かします。

作業手順

1. Google AI Studioを開く
2. Nano Bananaを使える画像生成モデルを選ぶ
3. プロンプトを貼り付ける
4. 画像サイズを1:1に指定する
5. 画像を生成する
6. 生成された画像を保存する

画像サイズを選べない場合は、プロンプト内で「1:1正方形」とはっきり書きます。


5. 生成画像をチェックする

生成された画像が、お店紹介画像として使えそうか確認します。

チェックリスト

確認項目○ / △ / ×メモ
1:1の正方形になっている
主役の商品がわかりやすい
お店の雰囲気が伝わる
食べ物・飲み物がおいしそうに見える
背景がごちゃごちゃしすぎていない
後から文字を入れる余白がある
店名や価格などの架空情報が入っていない
実在ロゴのようなものがない
人物の顔がはっきり写っていない
SNS投稿として使いやすい

ワークシート2:生成画像の振り返り

良かった点:

気になった点:

お店紹介として使えそうな理由:

改善したいこと:

記入例

良かった点:
コーヒーと焼き菓子が主役として見えた。
木のテーブルと自然光で、落ち着いたカフェの雰囲気が出ていた。

気になった点:
背景に読めない看板のような文字が入っていた。
上部の余白が少なく、紹介文を入れにくい。
少し高級感が強く、学生が入りにくそうな雰囲気だった。

お店紹介として使えそうな理由:
投稿文で「放課後に少し寄りたくなるカフェ」と書けば、画像と合いそう。

改善したいこと:
背景の文字をなくす。
上部の余白を増やす。
もう少し親しみやすい雰囲気にする。

6. 改善プロンプトを作る

1回目の画像を見て、改善プロンプトを作ります。

改善プロンプト例

全体の方向性は良いです。

コーヒーと焼き菓子、木のテーブル、自然光の温かい雰囲気はそのまま残してください。

ただし、背景に入っている読めない文字や看板の文字をなくしてください。

上部に短い紹介文を入れたいので、上部の余白をもっと広くしてください。

少し高級感が強いため、学生でも入りやすい、親しみやすい地域カフェの雰囲気にしてください。

店名、価格、住所、営業時間、ロゴは入れないでください。

ワークシート3:自分用の改善プロンプト

残したい点:

直したい点:

追加したい条件:

改善プロンプト:

7. 2回目を生成する

改善プロンプトを使って、もう一度画像を生成します。

生成したら、1回目と2回目を比較します。

比較表

比較項目1回目2回目
商品の見やすさ
お店の雰囲気
親しみやすさ
文字の少なさ
余白の使いやすさ
SNS投稿らしさ

振り返り

1回目より良くなった点:

まだ気になる点:

この画像に合わせる紹介文:

次に直すなら何を直すか:

8. 投稿文も一緒に考える

お店紹介画像は、投稿文とセットで考えると使いやすくなります。

画像は雰囲気を伝え、投稿文で具体的な内容を補足します。

投稿文の型

お店の雰囲気:
おすすめしたい理由:
どんな人に合いそうか:
ひとこと:

投稿文例

放課後に少しだけ寄り道したくなる、落ち着いた雰囲気のカフェ。

木のテーブルと温かい照明で、ひとりでも友達とでも過ごしやすそうな空間です。

勉強の合間や、少し気分を変えたい日にちょうど良さそうです。

もっと短い投稿文例

放課後に少し寄りたくなる、落ち着いた雰囲気のカフェ。

勉強の合間に、ほっとできる場所があるだけで、1日が少し変わりそうです。

9. アルバイト先に提案するときの使い方

この技術は、アルバイト先への提案にも使えます。

たとえば、店長にいきなり「SNSを改善しましょう」と言っても、伝わりにくいかもしれません。

しかし、画像案があると伝えやすくなります。

提案例

今のお店の投稿はメニュー写真が中心ですが、
こういう雰囲気の画像を1枚入れると、
お店の居心地の良さが伝わりやすいと思いました。

または、

雨の日に来店してもらう投稿として、
温かいコーヒーと店内の落ち着いた雰囲気を見せる画像があると良さそうです。

このように、画像生成AIは「自分が作るため」だけでなく、誰かに提案するためにも使えます。


10. 思ってもみない便利な使い方

1. バイト先のSNS投稿案を作る

アルバイト先のSNS担当ではなくても、投稿案として使えます。

季節の新メニュー紹介
雨の日の来店促進
テイクアウトのお知らせ
閉店前のゆったり時間の紹介
週末のおすすめ

画像を作ることで、提案が一気に具体的になります。


2. 友達の活動を応援する画像を作る

友達がハンドメイド作品を作っていたり、イベントに出たりしている場合、紹介用画像を作ることができます。

ハンドメイドアクセサリーを紹介するSNS画像
小さな展示会の告知画像
フリーマーケット出店のお知らせ画像

3. 地域のお店を紹介するミニメディアを作る

自分の地元や学校周辺のお店を紹介する投稿を作ることもできます。

たとえば、

学校帰りに寄れるお店
作業しやすいカフェ
友達と行きたいランチ
地域の小さなお店紹介

このように続けていくと、SNSそのものがポートフォリオになります。


4. 就職活動の面接で話せる実績にする

たとえば、アルバイト先にSNS投稿案を提案した経験は、就職活動でも話せます。

アルバイト先の集客改善を考え、AI画像生成を使ってSNS投稿案を作成しました。
実際の店舗情報と誤解されないよう、店名や価格は入れず、雰囲気を伝える画像として提案しました。

これは、ただAIで遊んだ話ではなく、課題を見つけて提案した経験になります。


11. 実習課題

課題内容

アルバイト先、地域のお店、または架空のお店を1つ選び、お店紹介用のSNS画像を作ってください。

実在のお店を扱う場合は、店名、価格、住所、ロゴなどは入れず、雰囲気画像として作成します。

テーマ例

番号テーマ
1小さな地域カフェ
2パン屋さんの朝の雰囲気
3古着屋のSNS紹介画像
4ラーメン店の温かい雰囲気
5雑貨屋の新商品紹介風画像
6アルバイト先のキャンペーン告知案
7自分で決めたお店

提出するもの

1. 紹介したいお店の種類
2. 1回目のプロンプト
3. 1回目の生成画像
4. 改善プロンプト
5. 2回目の生成画像
6. 画像に合わせる紹介文
7. 実在情報を入れないために注意した点
8. 改善して良くなった点
9. まだ直したい点

提出テンプレート

紹介したいお店の種類:

使う場所:

見せたい相手:

1回目のプロンプト:

1回目の画像を見て良かった点:

1回目の画像で気になった点:

改善プロンプト:

2回目の画像を見て良くなった点:

画像に合わせる紹介文:

実在情報を入れないために注意した点:

まだ直したい点:

12. この節のまとめ

この節では、アルバイト先や地域のお店を紹介するためのSNS画像を作りました。

大切なポイントは、次の通りです。

  • お店紹介画像では、商品だけでなく「行きたくなる雰囲気」を伝える。
  • 実在しない店名、価格、住所、営業時間、キャンペーン情報を入れない。
  • 画像生成AIで作るのは、まず雰囲気画像として考える。
  • 正確な情報や文字は、人間が確認して後から入れる。
  • 商品、背景、光、色、構図を指定すると、お店らしさが出やすい。
  • 生成画像はそのまま使わず、文字・ロゴ・不自然な部分を確認する。
  • アルバイト先へのSNS提案や、地域のお店紹介にも活用できる。
  • 画像を作れると、言葉だけの提案より伝わりやすくなる。

次の節では、手元にある写真を使って、画像生成AIで雰囲気よく整える方法を学びます。

スマホで撮った作品写真や商品写真を、ポートフォリオに載せやすい画像へ近づけていきます。

教材トップへ戻る